2022年6月、駅の階段にあらゆる健康面を気遣いされるところから始まる今回のまち歩き。
ここは兵庫県加古郡播磨町。播磨町は明石市と加古川市に挟まれた、兵庫県内で一番小さい自治体です。今回のまち案内人は、NPO法人ニュー☆ハリマ代表の在間夢乃さんです。在間さんは、播磨町のローカルの魅力を発信する情報誌「ニュー☆ハリマ」の編集・発行や、ニュー☆ハリマ図書室の運営を行っているデザイナーで、筆者の学生時代の先輩でもあります。本日は、そんな播磨町を拠点に活動されている在間さんと一緒に町をうろうろします。
『有名どころには行きません。』
集合場所の山陽電鉄播磨町駅前広場でさっそく目に飛び込んできたのは原始的な恰好をした二人のキャラクター。この子たちは播磨町のオリジナルキャラクターいせきくんとやよいちゃんです。
播磨町には大中遺跡という弥生終末から古墳時代初頭にあった規模の大きな集落跡があり、二人の恰好は弥生時代をモチーフにされています。発見された竪穴住居(当時の人たちのおうち)跡の一部は復元活動が進められており、私も学生時代にこの竪穴住居復元プロジェクトに参加したことがあります。
「今回のまち歩きでは、大中遺跡公園や兵庫県立考古博物館のような有名どころのある北側エリアには行きません。」と在間さん。残念ながらこの子たちの後ろに描かれている竪穴住居は今回のまち歩きでは見れないようなのですが、その前に一言。大中遺跡公園や兵庫県立考古博物館もマイナースポットでは?🤔(ごめんなさい)
「あそこに見えるおうちは冬になると凄く凝ったイエナリエをしてるんですよ。」と在間さん。まち歩き早々、観光雑誌には決して載らないであろう超ローカルスポットを紹介いただく。高まってきた。
播磨町はとにかく住宅地が占める割合が多い。町内には山がなく、どこまでも平地が続いているため宅地利用もしやすいのだろう。山を見たらテンションが上がるという在間さんの発言も興味深かった。
住宅地ならでは?団地スポットの紹介
最初にやってきたのは「コーポラスはりま西I棟」
この建物は、いわゆる団地リノベーションをされた物件で、築40年を超えた頃に、オーナーと一緒に、建物全体の改修と合わせて、部屋の1室1室を入居者の好みに改装することを試みたそうです。団地を自分好みに作り上げられる体験ができるなんて羨ましい。外観からも他の団地とは違うおしゃれさを感じます。
中は賃貸とレンタルスペースを兼ね備えているとの事で、入口には美容室の看板がおいてあります。
思わぬ景観資源を発見?
コーポラスはりまから先に進むと大きな池と小学校が見えてきました。
「この小学校は私の母校なんですよ。」と説明する在間さんの横で、あまりにもバリエーションに富んだ禁止広告を発見し、思わずシャッターを切る。
いろんな禁止看板が集合していて、中でも犬のフン禁止看板は横並びに何枚も。まさかこれが、この先のまち歩きをより面白くさせる伏線になろうとは。。
さてさて、話戻りまして。小学校に隣接したこの石ヶ池。遊歩道が作られており、池の上を歩く事ができるようになっています。
建物の中にはカフェがあるとの事なので一息ついていきましょう。
小休憩を入れてまち歩き再開。まちにある色んな要素が気になるメンバー。
なんて読む?由緒正しき阿閇神社。
阿閇神社にやってきました。めちゃくちゃ立派で歴史を感じます。阿閇(あえ)というのは、播磨町になる前、『阿閇村』だった頃の名残だそうです。閇←この字、他で見たことなさすぎて初見じゃ絶対読めません。阿閇が読めないから、ていうのも名前が播磨町に変わった理由の一つなんだとか。
お。こんなところにも犬糞禁止看板が。
今まで見てきた犬糞看板で一番上品だ(?)ふと周りに目をやるとそこら中に犬糞禁止看板が。。
ここにも!
ここにも!!
ここにも!!!めちゃくちゃある!!どうしてこのまちはこんなにも犬糞禁止看板のバリエーションが豊富なんだ!?これはもはや播磨町の名物と言っていいのでは?これだけ犬糞禁止看板の豊かさを見せつけられると興奮もします。是非、ニュー☆ハリマさん調査をお願いします。(早速第6号にて掲載とのこと)
ここで町内で発見した犬糞禁止看板の一部を放出しておきます。
是非播磨町へお立ち寄りの際は犬糞禁止看板にも目を向けてみてください。
隠しダンジョン『魚介類供養塔を探せ!』
さて、在間さんに連れられて、これまた気になる看板の前にやってきました。
「魚介類供養塔この奥」…。魚介類供養塔も気になるが、どう見ても道ではない。こんな建物と塀の隙間を通っていくと言うのか?
突入してみる。
おお!?建物と塀の隙間を抜けた先のわずかな空き地にこんなものが!これが魚介類供養塔で間違いなさそうです。
公民館改築の際にこの位置に移転されたとの事ですが、それにしてもなぜこんなRPGの隠し部屋みたいな場所に。何も知らずにこれを見つけられるとテンション上がりますね。
播磨町育ちなら誰もが知る偉人!?ジョセフヒコについて
新島竣工記念碑から道路を挟んで反対側にも石碑が。ここからだと見えにくいですが、“ジョセフヒコ生誕の地”と書かれています。ジョセフヒコとは、本名を浜田彦蔵と言い、幕末時代に活躍した貿易商だそうで在間さん曰く、播磨町育ちなら誰もが知る偉人とのこと。日本で初めて海外新聞を発行し、「新聞の父」とも言われているそうです。某漫画でファミリーネームにジョー○ターを名乗ってそうな名前ですが、このジョセフヒコという名前は聖書を学んだ際に受けた洗礼名だそうです。
そういえばお昼ご飯まだでした。
最後はニュー☆ハリマ図書室へ
コンパクトな空間ながらたくさんの人のエピソードが詰まった本に囲まれ、地域の方々の集いの場にもなっているとても魅力的な空間でした。
平地ならではの魅力
今回の播磨町まち歩きは山陽電鉄「播磨町駅」南部の人口島までの住宅地エリアに限ってうろうろしてきました。普段神戸で生活している私は、山を頼りに方角や位置関係を把握していたりするので、山などの高い目印がない播磨町の平地まち歩きは、とても不思議な感覚になりました。
目線の景色のみが映り込む播磨町は一つ角を曲がるとガラッと景色が変わり、普段気付かないような犬糞看板などのまちの要素がたくさん目に飛び込んできました。
今回行かなかった駅北エリアや人口島エリアもきっと他のまちでは気付かない発見がたくさんある気がしてなりません。在間さん、次回はそっちの有名どころのまち歩きもお願いします!
Cafeはりと石ヶ池公園パークセンター2F 〒675-0144 兵庫県加古郡播磨町北本荘4丁目1−20 営業時間:10時 ~16時 休業日:
ハミング・バード 〒675-0154 兵庫県加古郡播磨町本荘1丁目5−35 営業時間:7時~18時 休業日:月曜日
ニュー☆ハリマ図書室 〒675-0150 兵庫県加古郡播磨町南野添3丁目9−11 営業時間:(日・月)13時~17時,(金)13時~19時,(土)13時~18時 休業日:火・水・木曜日